よい子の観測日記211201
明け方の月の出が遅くなってきたので、
暗夜にレナード彗星(C/2021A1)が見られるかと大滝ダムの上へ出撃。
月明りを言い訳に観測をパスしていたが、
崩壊の兆候が出ているという情報も入ってきたので、
サボらずにちゃんと自分の目で見ておこうと。
27:05現着。
雲がところどころあるが、まぁ晴れている。
ただ、東の空は少し雲が多い。ひょっとして、山に雲が引っ掛かっているか?
雲が動くと信じて、急いで機材を組む。
月の出は27:55頃。
赤道儀を組んで、極軸を合わせて、
さて、カメラが先か望遠鏡が先かで、、ん???
カメラの雲台+アリ型を忘れてきてるよ・・・。
仕方ないので、ウエイト軸雲台にカメラを載せることに。
望遠鏡との平行を出す余裕はないよなーと空を見ると、
かなり雲が増えている。まずいかも。
急いで赤道儀のモーターやらカメラとPCの配線やらをしようとして、あれ?
手元ライトもないぞ。。。。スケッチのときかなり困るじゃん。
とりあえず撮影準備は完了、いざ彗星を探すぞ、
というところまできて、ほぼどん曇り。
あららー。
待つしかないか。しかしもう27:35。
月の出まであまり時間はない。
・・・
・・・・
・・・・・・・
晴れない。月の出の時刻が来たが、どん曇りのまま。
ダメじゃん。
あきらめて帰ろうかと、スケッチ帳とかマットとかから車へ戻し始める。
あれ?東の稜線がやけにくっきりしてね?
稜線の上が少し明るいってことは、雲じゃなくて月明りだよね?
双眼鏡を向けると、稜線際に星が見えている。あれれ?
西の空、南の空もところどころ星が見えてくる。
ひょっとして晴れる??
西から雲の切れ間が流れてきて北斗七星がちらちら見えだす。
もうちょっと東へその隙間が来てほしい。
9×35双眼でりょうけん座からかみのけ座へと探る。
雲が切れてくる。
かみのけ座αのやや左下にあるはず、、、だが見つからない。
「だいたいこの辺」では見つからないか・・・。
ステナビ入れたタブレットは、さっきシャットダウンして車の中に戻してしまったのだが、
もう一回出して起動すべきか・・・。
その前に7×50のファインダーでもう一回探そう。
と、割とあっさりそれっぽい像を発見。
主鏡で覗く。
立派。
しっかり見えるよ。
コマも大きくなったし、中央集光もしっかりしたし、
何よりしっぽがしっかり見える。
視野直径の4分の1か5分の1くらいありそう。
んー、まぁ、5分の1かな。それでも約0.4度だろう。立派。
月の出前ならもっと見えたんだろうなー。
スケッチ撮りたいけど、手元ライトなしじゃさすがにダメだろう。
せめて写真は撮っておこう。
カメラを彗星に向けるが、ファインダー越しでは、彗星像はよくわからない。
かみのけ座αから「こんなもんかな?」で向けて、
少しズームを引いて試撮。
フレーム内に彗星像があったので、位置を調整して、連写。
空を見渡してみるとかなり良く晴れていて、低空に少し雲が残るくらい。
月の姿が雲間に見えてくる。
もうちょっと早く晴れてくれたらよかったのになー。
ちゃんと(?)忘れ物したのになー。
撮影中に9×35でもう一度見る。
見える。位置がちゃんと分かっていれば十分見える。
心なしか尻尾もありそう。んー、思い込みかな?
光度目測で周囲の星と比べようとするが、意外と近くに近い明るさの星がない。
少し左に行ったところでちょうどよさそうな恒星を見つけ比較する。
6.0等よりは確実に暗い。6.8等よりはやや明るいか。
ということで6.6等。
撮影が終わったので、もう一回望遠鏡で見る。
うーん、崩壊がどうのこうのはわかんない。
急激に明るくなったかといわれるとそういう気もするし、
もともと地球と急激に接近する軌道だから
観測が2週間あいたらこのくらい明るくなるような気もするし。
でも思ったより立派かな。
とりあえずこれから12月12日まで、晴れたら毎晩でも出撃の覚悟で。
予定より遅くなったけど、28:50撤収。